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序文「武蔵台インド化計画」は社会のあり方の理想であり具体的な計画でもある。

2026.04.09
インド

2026年も4月になりまして、例年通り桜の花が綺麗に咲き、戦争や世界的インフレ等の情勢もあり燃料価格が上がり、それにともなって生活物資の値段が日毎に上昇しているこの頃、埼玉県日高市の片隅にある武蔵台で新しいWEBメディアが産声をあげました。

主催の石塚さんから、このメディアの制作を依頼されたのが2月下旬のことで、いろいろと話を進めていくうちに、僕(@kazuaki_TANI)自身も連載を持たせていただくことになりまして、その際に出たキーワードが「インド」でした。

執筆者:高麗に移住してきて8回目の春が過ぎ、WEBディレクターとしての仕事をしながら、未来へつながる豊かさの探究をテーマに地域ウェブマガジン「Komagine」を運営している。
ガンジス川
ガンジス川で沐浴してスッキリしている筆者

武蔵台のメディアなのになぜインド?

と思われるでしょう。

その理由がふたつありまして、まずは僕自身の人生がインドに大きく影響を受けているから。それともうひとつが、武蔵台とその周辺にはインドにゆかりがある人がわりと多くいらっしゃるからです。インドに長年住んでいて移住してきた人、足繁くインドに通い旅をしている人、ヨガを仕事にしてインド思想が人生のベースな人などなど。

少し考えれば、日本人の生活はその古来よりインドから伝わってきた仏教と色濃く関わっていて、すでに日常はインドに染められています。

カレーが国民食になっているだけでなく、ここ最近ではPayPayも元はインドの技術ですので、日常生活レベルでインドにゆかりがあるモノが日本人の暮らしには無くてはならなくなっています。奥さんが夫のことをうちの旦那(だんな)と言いますが、この旦那も実はインドのサンスクリット語(ダーナ:与える、施しの意味)からきています。

武蔵台インド化計画が連載のメインテーマになりますが、このワードのいちばん大元は「日本インド化計画」という曲を1980年代に大槻ケンヂさんのバンド、筋肉少女帯が歌っていました。強烈なインパクトがあるタイトルで、頭の片隅から離れることがなく、本メディアの打ち合わせの際に、突発的に頭に降ってきたのが武蔵台インド化計画だったのです。

リシケシュ
世界中から集まった人々が世界平和を祈る儀式

ふつうにイメージするところでは武蔵台でインドカレーのイベントを定期的に開くのか?

と思われるかもしれませんが、そうではありません。武蔵台インド化計画は人間社会が抱える諸問題を根本的に解決に導くための指針であり、実現可能かどうか?は別にして、これからの地域社会にとってからならず必要なことだと思っています。

ここまで読んだ方の頭のなかに?マークがたくさん飛んでいると思いますので具体的に話をしましょう。

インドでは町単位で、例えば肉魚をいっさい食べることができない町、お酒を飲んではいけない町(当然販売も禁止)があります。僕も15年ほど前にそのアールがある街に滞在したことがあり、最初はとても驚きました。これは、宗教のルールに基づいたルールを厳格に守ることで、少しでも神に近づく目的があるからです。

また、インドでは町単位で水道ガス電気、教育(大学まで)、医療にいっさいお金がかからない場所もあります。何千万円もかかる超高額な心臓外科手術でも無料で受けることができます。

そこでは、生まれてから死ぬまで安心して暮らし、学び、仕事ができる仕組みが既にあります。

なぜそんなことができるのでしょうか?

インドの山岳地帯で現地の若者と記念撮影

同じように大学までの教育、医療費がかからない国家を実現している北欧諸国では40%の税金を収め、それによって手厚い福祉制度を確立、維持しています。生活困窮者だけでなく全国民が同じサービスを受けることができます。

アメリカも今後、北欧型の福祉重視な新社会主義国家を目指すと言われており、Z世代にもその思想が急速に拡大している現在、新しいニューヨーク市長はそれを具体的な政策に盛り込んで当選しました。

インドの場合は、国の制度によるものではなく、富裕層が徳を積むために多額の寄付をし、医者や教師などの労働者も徳を積むために無償で仕事をすることで実現をしています。またインドの大きめの寺院に行くと無料で食事をすることができます。これもまたドネーションと無償労働によってその仕組みが成立しています。有名なところではパンジャーブ州の寺院ハリマンディル・サーヒブではなんと10万人もの参拝者に毎日無料で食事を提供しているのですから驚きです。

武蔵台インド化計画とは、インド型の助け合いコミュニティ(Co-operative Group Living)を実現させるための思想と思考実験です。

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第1回につづく・・

WEBディレクター / 2018年夏、高麗に移住。食いしん坊系ベジタリアンとして未来につながる豊かさの探究をしている。

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